図書館職員のおすすめ

【11月のおすすめ本】

「やばい老人になろう」

さだ まさし/著
PHP研究所

 

どうしたら「ヘン」で「やばい」と言われる「じじい」になれるのか。
これは、長崎県民なら知らない人はいないフォーク・シンガーであり、作家、そして映画監督でもある〝さだ まさし″が目指している自分自身への課題だそう。
そして、その条件は次の三つ。
一、「知識が豊富」
二、「どんな痛みも共有してくれる」
三、「何かひとつスゴイものを持っている」
本書では、この三つの条件を満たしているいわゆる「やばい老人」たちが紹介されている。
その中の一人に、島原市出身の古代史研究家であり作家である故〝宮﨑 康平″とのエピソードも紹介され、他ならぬ島原半島に住む人々の好奇心をそそること間違いなし!
「また会いたい」と思われる「じじい」や「ばばあ」になるために、どう「老人力」を付けていったらよいのか。老人社会を向かえた今、やばい老人たちの武勇伝を、これからの自分の参考のために、読んでみてはいかがだろう。

       


「彩菊あやかし算法帖」

青柳 碧人/著
実業之日本社

 

本作は和算や数学の参考書ではありません。江戸時代という数学の発展していなかった時代に誕生した算法の天才少女の物語です。

常陸国牛敷藩(ひたちのくにうしきはん)の下級武士の娘・車井 彩菊(くるまい あやぎく)。彼女は、幼少のころから算法の才能に秀でており、寺子屋で算法を教えることも・・・。そんな彩菊は、郡奉行(こおりぶぎょう)・木川 生駒(きがわ いこま)から、小埜里(おのさと)村にいる賽目童子(さいのめどうじ)という化物退治を頼まれます。賽目童子とは、村を荒らさない代わりに毎年17歳の娘を生贄(いけにえ)に要求しサイコロ勝負をして、娘が負けたら食べてしまうおそろしい化物です。
はたして彩菊は、算法の才を使って無事に賽目童子を退治することができるのか。
算法をこよなく愛する少女が、化物の出す、確率・幾何学・円周率などの難題に立ち向かいます!

数学と時代小説を掛け合わせたミステリー作品です。数学の好きな方にも、時代小説の好きな方にも、お楽しみいただける一冊です。

       


「ハヤト、ずっといっしょだよ」

井上 こみち/著・平澤 朋子/絵
アリス館

 

この本は、父をとおして馬と出会い、調教師となったマキと、心を閉ざした馬ハヤトの交流を描いた実話です。いつでもハヤトを信じて寄り添い、優しく強く生きるマキの姿はとても清々しいものです。困難にもくじけない明るいマキに数々の幸運がおとずれるのも不思議なものです。そんなマキの気持ちを受け止め変わっていくハヤト。人間と動物のあたたかい絆の物語は読んでいる人をも幸せにしてくれます。

       


「キツネとねがいごと」

カトリーン・シェーラー/作・松永 美穂/絵
西村書店

 

命あるものは必ず死ぬ。だがこの絵本の年老いたキツネはある魔法を利用して「不死」を手に入れました。キツネは「不死」を手にしてどんな人生を送ったのでしょうか?
果して、それは幸せだったのでしょうか?

ある森に年老いたキツネの夫婦が仲良く寄り添って住んでいました。夫婦のリンゴの木には、おいしい匂いに誘われてツグミやウサギやネズミたちがやってきて、一つも残さず食べつくしてしまいます。もうすでに年をとって愚敏になったキツネ夫婦を誰も怖がらなくなったのです。でも、動きは鈍くなってもキツネの頭は良く働きました。
ある日、仕掛けた罠でやせっぽっちの小さなイタチを捕まえました。しかしイタチは
「永遠に続く魔法」と引き換えに命乞いをして逃がしてもらいました。
その魔法とは「きつねのリンゴの木にとまったやつはみんなそこにくっついてしまう・・永遠に!」
この魔法のおかげで夫婦は幸せにくらしていましたが、年は着実に重ね、ある日死神がキツネのもとにやってきてしましました。そこで年老いたキツネはあの「永遠の魔法」を死神に使って死を遠ざけるのですが・・・・。

人生において唯一確かなことといえば、我々はいつか死ぬということ。それは恐怖でもあり、受け入れがたい現実でもあります。しかしこの確かさの上に立って人生を考えれば「死」を受入ることができるかもしれません。

       


【10月のおすすめ本】

知的人生を楽しむコツ「 知的人生を楽しむコツ 」

齋藤 孝/著
PHP研究所

 

楽しみとして学び続ける人生こそが知的であり、知的に人生を楽しむにはどうしたらよいのか、具体的にはどう学べばよいのか、人生を豊かにする気づきが満載です。

まず「新書三冊」を読んでみる、映画で「気晴らし+深い感動」を味わう、好きなものを自覚化する、学ぶ人生は「祝福」されるなど、84項目のことについて書かれています。難しそうと思ったら、目次を読んでみてください。それだけでもワクワクします。

なぜ、学び続ける必要があるのかという必要性は人それぞれかもしれませんが、勉強でもスポーツでも習い事でも、始めることで今までとは違う何かを感じるはずです。それは自分の可能性を見出すことでもあります。だから、新しい何かを学び続ける人は、楽しみの連続で退屈しない人生を送ることができるでしょう。
つまり、人生を楽しむことは、何かを学ぶことと言えるのかもしれません。

読み進めていくうちに、新しい何かを勉強したくなりました。


ていねいな暮らし「 ていねいな暮らし  」

吉沢 久子/著
清流出版

 

「家事評論家第1号」といわれる作者らしく、毎日の生活をいかにおしゃれに、ていねいにくらし、楽しんでいるか、その過ごし方が紹介されています。

料理本も出されている方なので、四季に合った料理の話もたくさん出てきます。

その時々に庭に咲く花や植物を見て季節を感じたり、庭で採れた山菜で料理をしたりする風情ある生活がつづられています。

近所づきあいの話も出てきますが、彼女のご近所の方々とのつきあい方に感謝の心があることに気づきました。

食べ物にも、人にも、作者は何にでも感謝の心を忘れない姿勢があります。それが、幸せを感じる心になり、目まぐるしく変わる社会の中ででも本当に静かな暮らしができている作者の今につながっているのではないでしょうか。


niityannnonamidasuittiにいちゃんのなみだスイッチ」

いとうみく/文  青山友美/絵
アリス館

ぼくのにいちゃんは、もうすぐ小学生なのにすぐに泣く。ぼくは、けんとくんやたっくんのおにいちゃんみたいな、つよくてかっこいいにいちゃんがよかったのになあと思う。
ある日ぼくはとっても楽しみにしていたようちえんのえんそくの日に、熱を出してしまう・・・。行き先はどうぶつえんだった・・・。
ぼくは「いきたい」と言ったが、おかあさんに「だめ」と言われてしまった。そんな時もにいちゃんは、泣きそうな顔でぼくを見ている。泣きたいのはぼくのほうなのに。
そんなにいちゃんが、どうぶつえんから帰ってくると、ぼくのためにすてきなプレゼントを用意してくれていた。

つよいだけが、にいちゃんじゃない。やさしい気持ちを持ったにいちゃんが、とってもすてきな1冊です。


スイーツ駅伝「スイーツ駅伝」

二宮由紀子/作 武田美穂/絵
文溪堂

10月1日は、全国のスイーツファンが待ちに待った「第1回全国スイーツ駅伝大会」。出場するのは、ケーキ店、和菓子店、フルーツ、そしてコンビニスイーツの4チームです。
1区から6区まで総勢24個のスイーツが、それぞれの作戦やかけひきを繰り広げながらたすきをつなぎます。

ショートケーキのひらひらが気に入らないいちご大福は、重たい身体をひきずって走ります。10月の人気者パンプキンパイに絶対に負けたくないアップルパイはライバル意識全開でかっこいい走りを見せつけます。チョコレートをするりとぬいて横たわったバナナにはある作戦が・・・、坂の神と呼ばれているバレンシア・オレンジにはあの秘密兵器が・・・。
それぞれの性格や個性を発揮し、プライドと意地をかけて走るスイーツたち。栄冠を手にするのはいったいどのチームでしょうか。

みなさんはどのスイーツが好きですか?スイーツたちが本当にこんなことを考えていたらおもしろいなと思います。みなさんもスイーツのつぶやき(ぼやき)を笑いながら、スイーツたちの激走を応援してください。


【9月のおすすめ本】

039360470000

「面白くて眠れなくなる遺伝子」
竹内 薫/著 , 丸山 篤史/著
PHP研究所

読み出したらとまらない、スリリングな遺伝子のはなしが満載。
ピカチュウ由来の名前がつけられた遺伝子、日本人の腸内細菌にしかない寿司遺伝子など
面白い名前がつけられた遺伝子のはなしから、長寿遺伝子があるって本当?遺伝子組み換えの真実、
ガンと遺伝子、遺伝子治療、遺伝子検査などなど、最新研究成果を含めた遺伝子にまつわる様々なエピソードを、
分かりやすく紹介。
読み物としても楽しめる、面白くて眠れなくなるシリーズは他にも色々あります。


036486130000

「ノーゲーム・ノーライフ 6 ゲーマー夫婦は世界に挑んだそうです」
榎宮 祐/著・イラスト
KADOKAWA

願ったのは、共に生きること―。
2017年7月公開の映画『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』の原作。

ゲームで全てが決まる世界《盤上の世界(ディス・ボード)》を創った唯一神テトは語る。記憶にも記録にも残らない、
それでも“僕”だけは忘れない物語。誰にも語られることのない物語を…。
それは、《盤上の世界(ディス・ボード)》が創造されるはるか以前の出来事。天を裂き、地を割り、星さえも破壊し
尽くさんとする凄惨な『大戦』をゲームと断じ、世界に挑んだ若き人間の男とその傍らに寄り添った機械仕掛けの少女。
これは六千年以上もの昔に紡がれた【最も新しい神話】へと至る【最も古き神話】。

本編の過去編を描いた第6巻。しかし、番外編だからと侮るなかれ!! ハンカチ片手に読まなければ、
文字が見えないほど号泣します!

過去編(6巻)のみ読むこともできなくはありませんが、本編を知っていると世界観をより一層楽しむことができます。
これを機に、シリーズを読破してみませんか?


041411440000
「新訳 メアリと魔法の花」
メアリー・スチュアート/著 , 越前 敏弥/訳 , 中田 有紀/訳
株式会社 KADOKAWA

メアリ・スミスという10歳の女の子が主人公のお話です。
夏休みのあいだ、メアリは森のそばの赤いレンガで作られた”赤い館”と呼ばれる屋敷に住む
大おばさまにあずけられます。
居場所のないメアリは屋敷のそばの森をあてもなく歩いていると、黒い子ネコに出会い、
そのネコのあとをついていくと、そこには紫色のふしぎな〈夜間飛行〉の花が咲いています。
黒い子ネコ ティブに出会い、そのふしぎな花を手にしたあと、信じられないような出来事が次々と起こり、
ドキドキワクワクの冒険がメアリを待っているのでした・・・。
2017年7月公開の映画『メアリと魔女の花』の原作です。


038789760000
「そらいろ男爵」
ジル・ボム/文 , ティエリー・デデュー/絵 , 中島 さおり/訳
主婦の友社

本とバードウォッチングが好きな そらいろ男爵。
戦争が始まり、戦争に駆り出された男爵は爆弾の代わりに様々な本を投下して
敵の兵士たちを夢中にさせ、戦争を止めることに成功します。
最初に投下したのは、百科事典。
では、最後に投下したのものは・・・・・・。
親子で読んでもらいたい一冊です。


【8月のおすすめ本】

校長!お電話です!

 「校長、お電話です!」

佐川 光晴/著 
 双葉社

 

 

主人公、柴山緑郎(しばやま ろくろう)通称シバロクは、この春から、埼玉県の母校、百瀬中の校長に抜擢されました。
年齢は47歳。47歳の校長!とても若く熱血で元気のいい校長先生なのでは?と勝手に想像してしまいます。
校長シバロクには家族もいます。
こちらもこの春に東大に合格して、緑郎と同居するようになった娘と、わけあって別居中の奥さんで、教員をしています。わけあって別居というのも気になるところです。
4月も半ばを過ぎて緑郎は、校長と呼ばれるのに少し慣れてきた所だったが、
百瀬中学校は、前任の元教育評論家の、民間人校長の革命の失敗で問題が山積みで、生徒と教員、教員同士の信頼関係も全てゼロからのスタートでした。それに昨年いわゆる問題児と言われていた生徒の担任の石川先生は、前校長からの圧力に精神的に落ち込み休職中でした。
学校の立て直しにかかるシバロクは、教職員の教育目標を「仲間たちと共に教え育てる」と決め、持前の決断力と行動力で職員をまとめていく。生徒たちの教育目標は「仲間たちと共に学ぶ」でした。校長次第で学校は変わっていくのか?!読んでいると「校長!お電話です!」と声がかかるたびに、何が起きたのかと、ドキッ!とし、ソワソワします。
そして、こんなにも中学の先生は忙しいことに気づかされます。
次々に起こる日々の問題に校長先生がどのように判断し、行動するのかが見所です。
「こんな校長先生とであいたかった!」と思う人もいれば、「こんな校長先生いたな~。先生元気かな?」と思う人もいるでしょう。自分の中学時代の校長先生を思い出しながら読んでみてはいかがでしょうか?

         


きょうだいの育て方画像

「きょうだいの育て方」

 小崎 恭弘/著
 洋泉社

 

 

子育て中のお母さん達は多分、「きょうだい」は同じ様に手をかけてあげたいし、同じ様に愛情をそそいで育ててきたのに、其々に違ってきたと、思い悩んだりすることがあるのではないでしょうか?「きょうだい」でも1人1人違って当たり前とわかっていても、何故と思ってしまう。でもこの本を読んで、すっと納得できます。生まれた順番で性格にも個性があらわれるんですね。「きょうだい」其々の気持ちやポジションによって異なる難しさ、愛情を伝える時、叱る時どうすれば心に届くのか・・・そんなヒントが沢山詰まった本です。

そしてお母さんあなたは何番目ですか?自分にも当てはまるかもしれませんよ。

         


サイアク!

「サイアク!」

 花田 鳩子作,藤原 ヒロコ/絵
 PHP研究所

 

 

小学三年生になったばかりの主人公なつみは、仲良しのみきちゃんと別々のクラスになってしまって、がっかり。別々のクラスになっただけなのに、一緒に遊ばなくなってしまった二人。なつみは、みきちゃんが新しい友達といつも一緒にいるのを見て、悲しい気持ちになります。ある日の放課後、なつみは「すずちゃん」というクラスメイトから誘われて、遊びにいくことになり・・・。
新しいクラス、新しい担任の先生、環境が変わり、「サイアク!」と言ってばかりだった主人公は、新しい友達ができたことで、ある発見をします。
同じクラスなのにあまり話したことのないクラスメイトが気になるあなたに、ぜひ読んでほしい、おすすめの1冊です。

         


本当にあった?世にも奇妙なお話

「本当にあった?世にも奇妙なお話」

 たから しげる/編
PHP研究所

 

 

この「本当にあったシリーズ(全3巻)」には、児童書界の第一線で活躍している30人の著名の作家が、身の回りで本当にあった出来事をもとに30のお話が載せてあります。
紹介する「世にも奇妙なお話」の始めに出てくる“フラッシュフォワード”というお話。
これは、主人公のお父さんが事故で病院にいる時に体験した奇妙なお話。
ひどい事故のため、体を治す薬のせいで、記憶がごちゃごちゃになってしまったのか?
同じ話を2回も聞いてしまったという父さん。
ビデオの再生ボタンを押したように前の日と一緒の話を聞いただなんて・・・。
それとも父さんは、本当に同じことを2回も体験したのか?
もう一つ紹介するのは“そらみみ・・・・・”というお話。
普通に生活している時にも「そらみみ?」かな?と思うときありませんか?
1人で「あれ?今何か聞こえたような気がする・・・・?」とか、友達や家族に「今、何か言った?」とか・・・・。でも、その「そらみみ」のお蔭で道に迷わなくて済んだお話です。
不思議なこともあるもんだねといいながら、目的地へ行けたのでした。
寝たきりのおばあちゃんが道を示してくれた。そんな、奇妙な体験のお話です。
世の中には、いろんな奇妙なことが起きているのですね?!
この本を読んでみて思い出してください。
もしかしたら、あなたも何か、奇妙な体験していませんか?