図書館職員のおすすめ

【11月のおすすめ本】

043597240000「百花」

川村 元気/著
文藝春秋

 

母子家庭で育った泉が大晦日に帰省すると、家で待っていてくれているはずの母・百合子が居ない。いつもはきちんと片付けられている家が、埃っぽく、かび臭い・・・。帰ってこない百合子を心配して探しに行くと、公園のブランコに乗って遠くの空を見ている百合子を見つける。その日から少しずつ壊れていく母と息子の葛藤が始まる。

思い出の中を行きつ戻りつしている母。やがて息子のことさえ忘れていく母。
泉はできるだけ寄り添い介護をしていくが、最後にもう一度見たいといった「半分の花火」の真意もわからないまま、願いを叶えてあげられず、「ありがとう」も伝えられず、母はあっけなく逝ってしまう。

老い、認知症、介護、看取り・・・。誰もが当事者となりうる、避けては通れないこと。
これらを母・百合子の思い出と、息子・泉の想いとでオムニバスで綴られた親子の物語。


043775500000「ランチ酒 おかわり日和」 

原田ひ香/著
祥伝社

 

前作に引き続き読みながら“食欲”が刺激されるシリーズ第2弾です。
見守り屋という特殊な仕事をしている犬森祥子。そんな彼女自身の中で唯一の贅沢が、夜勤明けのランチでお酒を飲むこと。
離れて暮らす娘のことや、いろんな問題を抱える依頼人に悩みながらも、おいしいランチ酒を楽しむことを欠かさない祥子の姿に、思わずお腹が鳴ってしまうこと間違いなし!

食べることは生きること。そんな彼女の強さや葛藤、そして様々な出会いや人間関係に早くも続きが気になります。
「食欲の秋」にぴったりの1冊です。


043822920000「『お手伝いしましょうか?』うれしかった、そのひとこと」 

高橋 うらら/文
深蔵/絵
講談社

 

困っているとき手伝ってもらえると、とても嬉しいですよね?
この本は、手助けを求める体の不自由な人、赤ちゃんを連れた人、外国人観光客などからのメッセージが載っています。また、私たちの気づかないお手伝いの仕方やまめ知識などが、イラストや写真でわかりやすく紹介されています。小学生向けですが、大人の方にも読んでいただける内容になっています。

来年は日本でのオリンピック・パラリンピックの開催で、訪れる外国人の方も増えますね。困っている人がいたら、勇気を出して、まず、声を掛けてみませんか?
「お手伝いしましょうか?」


043775060000「るすばんかいぎ」 

浜田桂子/さく・絵
理論社

 

おうちにだれもいない時、ゆうきくんのおうちでは、るすばんかいぎがひらかれます。
冷蔵庫に椅子に時計にゴミ箱、たくさんの家具たちが集まって最近のゆうきくんの様子を報告します。
ゆうきくんはとても元気ですが、冷蔵庫は開けっ放しだし、ゴミ箱には靴下が飛んできて家具たちは困り顔。そんなときベビーベッドさんが出てきて…⁉

子供の成長を見守るすてきな家具たちのお話です。


【10月のおすすめ本】

043568710000

「大人になってやめたこと」

一田憲子/著
扶桑社

著者が50歳になり人生の折り返し地点を過ぎた頃から、暮らしの中で大事にしてきた習慣やこだわりを「やめたこと」をまとめたエッセイ。
人は、知識を増やし、経験を積み、一つずつ「わかること」や「できること」を獲得していく。でも、歳を重ねてふと考えると、若い頃は「絶対に必要」と思っていたものや習慣が、実はいらないんじゃないかと思えてくる。
おしゃれや日々の暮らしを見つめなおし、背のびせずに今の自分に問いかけながら心地いいほうを選んでいく。身の丈を知って、自分らしくいられるように…。
また、「できないこと」を「できない」と諦めることで、どうにかしようと頑張っている自分をラクにする。ずっと当たり前のように続けていたことを「やめる」のは勇気がいりそうですが、著者のようにラクに生きてみたくなる、そんな一冊です。


039778970000「みんなの映画100選 ~あのシーン あのセリフ~」 

鍵和田 啓介/文
長場 雄/絵
オークラ出版

著者が選んだ映画の中の“好きなセリフ”とそれにまつわる解説が書かれた本です。すべてのページに表紙のような、映画のワンシーンの絵が1つ。このシンプルさがより映画への想像をかき立てます。見開き1ページに1作品。1969~2014年までの映画100編を「青春を謳歌したくなる映画」「スリルを味わえる映画」など6つのジャンルに分けて収められています。解説文は著者独特の視点から書かれた映画の見所でもあります。ただの紹介ではない映画愛を感じる文章で、まるで短い物語を見ているよう。映画に興味のない人も、この文章をつぶさに見るだけで楽しめるでしょう。時に先人の戒めや偉人の言葉よりもハッとさせられる映画のセリフ。ペラペラめくって自分の心をつかむ一言を探すも良し、じっくり読んで日々の心の疲れを癒す映画を見つけるのも良し。芸術の秋に手元に置きたい1冊です。


043586460000「あみちゃんの魔法のことば ~夢をかなえる15の物語~」 

ふじもと みさと/文
文研出版

主人公の佐野有美さんは「先天性四肢欠損症」という手足がほとんどない障害を持って生まれました。お母さんはその姿を目にし、すぐにあみちゃんを受け入れることができず、乳児院へ預けます。しかし、あみちゃんに会いに行くたびに、いつも笑顔でお母さんを待っているのを見て、一緒に頑張って生きて行こうと誓います。

3歳上のお姉ちゃんの真似をして何にでも挑戦し、努力し、やりとげるあみちゃん。でも中学校、高校と成長するにつれ、友達のこと、家族のことなど、いろいろな困難にぶつかります。それでも懸命に生きるあみちゃんの言葉から、元気をもらえる一冊です。


037087640000「フワフワさんはけいとやさん」 

樋勝 朋巳/文・絵
福音館書店

フワフワさんはけいとやさん。
毛糸を売るだけではなく、注文にあわせていろいろなものを編んだり、編み物教室をしたりと大忙しです。

そんなフワフワさんがある日、仕事で大失敗をしてしまって…。
落ち込むフワフワさんにお友達の優しさがしみてほっこりする素敵な絵本です。


【9月のおすすめ本】

「フーガはユーガ」 

伊坂 幸太郎/著
実業の日本社
幼少の頃から、父親からの家庭内暴力を受けてきた双子の兄弟、優我(ユーガ)と、風我(フーガ)。弟の風我は、元気もので運動神経が良く、一方 兄の優我は穏やかで勉強ができるという共通点のない性質を持っているが、二人の絆はとても手強い。
ある時、彼らは年に一度だけ誕生日に、お互いのいる場所が入れ替わることができるという不思議な力が、自分たちにあることに気が付く。
二人はその不思議な力を利用して、理不尽な社会の悪に立ち向かうため、ある計画を企てるが・・・。
想像すると目を背けたくなるような、残酷で腹立たしい事件を、果たして優我と風我は納得のいく解決ができるのか!? 二人の計画の行く末が気になって、一気に読破すること間違いなしのミステリー小説です。


「1日1分で腹が凹む 4万人がラクに結果をだした最高に合理的なダイエットの正解」 

植森 美緒/著
ダイヤモンド社

とっても魅力的なタイトル!お腹は気 になるが、時間やお金をかけたくない人にぴったりの本です。
歯磨きや洗顔時など、日常生活の中で簡単にできるトレーニングが紹介されています。ウエストがゴムの洋服ばかりを着ていませんか?ふと鏡に映った自分の姿を見たときに、姿勢の悪さに驚く事はありませんか?
お腹を凹ませることを意識し、正しい姿勢で生涯若々しい「使える体」を目指しましょう。


「あっくんは たべられない 食の困難と感覚過敏」 

あっくん/作 髙橋 智/監修
世音社
みんなと同じものが、食べられない。食べ物なのに、刺激を感じて口に入れることも、噛むことも、飲み込むこともできない・・・。感覚過敏がある当事者“あっくん”が描く、本人にしかわからない独特な感覚と経験の話です。
この絵本を読むと、「どうして自分はたべられないんだろう。」「どうして自分は、みんなとちがうんだろう。」と、いままで疑問に感じてきたことが、「うんうん、わかる!辛かった。」と感じる子ども達、そして大人の方もいらっしゃるのでは!? 食べることに関する困難を抱える子ども達と保護者の方、また大人になっても困難を抱えている方には、ぜひ 読んでほしい! そして、多くの人たちに理解してほしい! そんな1冊です。


「ぼくはなきました」 

くすのき しげのり/作 石井 聖岳/絵
東洋館出版社
小学校の参観日に、自分の良いところを発表することになった“そうたくん”。
いくら考えても、自分の良いところを見つけることができなくて、困ってしまいます。
友だちの良いところは、たくさん見つけることができるのに・・・。
そこで、泣きそうになったそうたくんに、先生がそっとおしえてくれたのは・・・!?
どこにでもありそうな、学校での出来事が、ほっこり にっこりなるようにえがいてあります。
1、「いまからともだち」 2、「おさがり」 3、「ぼくとマリナちゃん」に続く「学校がもっと好きになる絵本」シリーズの4作目です。