図書館職員のおすすめ

【9月のおすすめ本】

「コロナの時代の僕ら」 

パオロ・ジョルダーノ/著
早川書房

 

「『まさかの事態』にもう二度と、不意を突かれないよう、今のうちから後のことを想像しておこう。」
“まさかの事態”とは、COVID-19 つまり新型コロナウィルス感染症のことだ。再びコロナに振り回されないよう、著者 パオロ・ジョルダーノは、コロナの時代を経験している科学者の目で、冷静に分析・判断し「コロナの時代が過ぎたあと、僕が忘れたくないこと」を綴ったエッセーを新聞に投稿し続けた。それが反響を呼び、本となったのだが、彼は素粒子物理学が専門の科学者で作家だ。それだけに新型コロナウィルスに感染する仕組みを、ビリヤードの球の動きに例えて説く下りは、理解しやすい。
自分たちを75億個(世界人口)のビリヤードの球と仮定し、そこへいきなり感染した一つの球が、猛スピードで突っ込んでくる。ぶつかられた球は、それぞれがまた別の球にぶつかる・・・という、これが延々と繰り返される仕組みだ。
メディアで繰り広げられる政治家や専門家の様々な説を、自分で判断するために読んでみてもいいかもしれない一冊である。


「料理を10倍おいしく見せる!料理上手の器選び」 

枻出版社

 

10人の料理家、お菓子研究家のプライベートの食器棚とその中身を大公開!りんご箱を利用した食器棚や医療棚のレプリカを利用した食器棚など、センスのいいアイデアが満載。日々の器のお手入れ方法から、盛りやすく、料理をひきたてる器の形・大きさ・色・質感など詳しく紹介してあります。
カレーを盛るなら、肉じゃがを盛るなら・・・など、いつものおかずに合うベストな器選びが一目でわかります。
お気に入りの器は、ついしまい込んでしまいがちですが、どんどん使って家族と好きな器を共有しましょう。
明日は、どの器に何の料理を盛ろうか、待ち遠しくなりますよ。


「願いを叶える雑貨店 黄昏堂」 

桐谷 直/著
PHP研究所

 

お代は、あなたの「記憶」・・・
「5分間ノンストップショートストーリー」シリーズの1つ。1話を5分で読むことができ、最初の1話を読み終える頃には物語の世界に引き込まれています。地図に載らず、探そうとしても見つからない。返品がきかない不思議な商品のお代は、切り取ったほんの少しの「記憶」。黄昏時に現れる雑貨店『黄昏堂』。そこには真鍮(しんちゅう)の鳥を肩に乗せた奇妙な店主がいるという・・・。
プロローグは怖い話なのかと思わせる書き出しですが、読み進めていくうちに“ドキドキ”“ハラハラ”して、“ゾクッ”としたかと思ったら、涙が出そうなほど切ない話もあり、1冊まるごとノンストップで読みたくなる作品です。
読み終わって一番気になるのは『黄昏堂』の店主である男の過去。いったいどういう経緯があって、『黄昏堂』の店主になったのか。続編が出ないかなと期待が膨らみます。


「バムとケロのにちようび」 

島田 ゆか/作
文溪堂

「バムとケロ」シリーズの第1作目の絵本です。
みなさんは、雨の日曜日は何をして過ごしますか?
天気の良い日は、洗濯物を干したり、お出かけするかもしれませんね。
バムはお部屋を片付けて、お菓子を作って、本を読むことにしました。一方、ケロはどろんこ遊びに夢中です。
せっかくバムがきれいにかたづけたのに、どろんこ びちゃびちゃのケロが帰ってきて、部屋を汚してしまいました。
「また、お片付けしなくちゃ。」
さて、バムはいつになったら、ゆっくり本をよめるのでしょう・・・。
個性豊かなサブキャラたちも、ページのどこかに隠れていますよ。
面倒見のいいバムと、いたずらっ子のケロの可愛い姿を、じっくり見て 読んでみませんか?


【8月のおすすめ本】

ツクツク図書館「ツクツク図書館」

紺野 キリフキ/著
メディアファクトリー

 

この図書館、本の種類ごとに小さな部屋がいくつもあり、部屋ごとに専門職員がいるという、普通なら凄い図書館なのは間違いないのですが、利用者が来ないという不思議な図書館。
仕事内容は「1日中本を読むこと」本が好きな人にはもってこいですが、「面白い本」は置いていないので根気も必要のようです。

変わり者の館長もいます。
ある日そんな図書館に新人が加わります。すぐに新しい風を吹かせてきました。物怖じせずになんでも館長に訴えてくる強気な新人は凄すぎます。

沢山の小さな部屋、それぞれで巻き起こる職員と館長との騒動に驚きながらも、次の部屋では何が起こるの?と次第にワクワク。
小さな小部屋ごとに短い話になっているので、読みやすく、図書館で働いてる気持ちになりながら読むと楽しいですよ。


魔法のねこ背ストレッチ「魔法のねこ背ストレッチ まるい背中は縮めて伸ばす! 」 

佐藤 義人/著
マガジンハウス

 

ねこ背にはさまざまな体の不調と関わっていることをご存じですか?
そこで腰痛・肩こり・疲労感に効果抜群の、『魔法のねこ背ストレッチ』をご紹介します。

「ストレートネック」「巻き肩」「円背」のねこ背のタイプがあり、タイプチェックからタイプ別に改善する方法や、日常生活で行う動作で気を付けるべき点がこの本には収録されています。現代社会でスマートフォンを見て下を向く機会が多い今日この頃、ストレートネックやねこ背になって腰痛や肩こりを患っている方は多いと思います。今までねこ背矯正をして駄目だった方も、特別な道具がいらないので1分間だけならやってみる価値はあるかもしれません。是非、実践してみて背中から人生を変えてみませんか?


とてもとてもサーカスなフロラ「とてもとてもサーカスなフロラ」 

ジャック・センダック/文
モーリス・センダック/絵
江國 香織/訳
集英社

 

「かいじゅうたちのいるところ」で有名なセンダック。そのセンダックが1957年に兄弟で共作した絵本です。

サーカスで生まれ、サーカスで育ったフロラの心に、ある日芽生えた不安な気持ち。『毎晩見に来るお客さんは、来ないときは何をしているの?』『外の世界を見てみたい!』サーカス小屋を抜け出したフロラ。そこからたった一人の冒険が始まります。でもそんなフロラにサーカスの仲間たちはお互い顔を見合わせ暖かく見守ってくれます。そんな姿に大家族の愛情を感じます。

60年以上も前に作られた絵本の世界観を味わってみませんか?


ぼくはおじいちゃんおのにいちゃん「ぼくはおじいちゃんのおにいちゃん 

堀 直子/作
田中 六大/絵
ポプラ社

 

おじいちゃんが九州の遠くの町からやってきた。これからぼくのうちで暮らすからだ。
ぼくを見るなり「まもるにいちゃん!」と、おじいちゃんは声をかけてきた。ぼくの名前はカイトなのに!おじいちゃんは病気だった。

夏休み、小学1年生の主人公カイトは祖父の病気を少しずつ受け入れ、家族と共に理解しようとする。そんな中、庭の草むしりの手伝いをしていると、お父さんが作ってくれた砂場にいくつかの小さな穴を見つけた。この穴をきっかけに祖父との向き合い方に転機が訪れる。さて、この穴の正体は…?

おじいちゃんの変わっていく姿に驚きながらも、試行錯誤する姿に胸を打たれ、病気を家族でサポートする温かさを感じる作品です。


【7月のおすすめ本】

村上T「村上T」

村上 春樹/著
マガジンハウス

 

表紙の赤いTシャツはサーフィンにまつわる思い出とともに紹介された1枚。村上春樹が所有するTシャツコレクションの中から、お気に入りの108枚を掲載しています。たった1ドルで購入したTシャツから想像をふくらませ、短編小説(のちに映画化されたそう)を書きあげた話など村上のエピソードが満載です。販促用として作られた緑と赤の「ノルウェイの森」Tシャツや、安西水丸のゆるくてかわいいイラストのナマケモノTシャツなど写真を眺めているだけでも楽しい1冊です。


まさこおばちゃんの新聞エコバッグの作り方「まさこおばちゃんの新聞エコバッグの作り方」 

坂上 政子/著
小学館

 

新聞エコバックは材料費ほぼ0円!作る時間はわずか10分!プラスチック製より地球にやさしいエコバックです。紙製なのですぐ破れるのではと心配かもしれませんが、2枚重ねるとなんと5kgの荷物を入れても大丈夫なほど丈夫です。本書では一つひとつ丁寧に作り方を解説しており、ワインバッグなどのちょっとしたプレゼント用バッグも紹介しています。2020年7月1日よりレジ袋の有料化がはじまり、今後よりいっそう新聞エコバックを持ち歩く機会が増えていくようになるかもしれません。


そうめんソータロー「そうめん ソータロー」 

岡田よしたか/作・絵
ポプラ社

 

暑い夏には、そうめんが大人気!そうめんのソータローはどこにいっても、にんきものです。つるちゃんの家では、ながしそうめんもしました。ところが、秋になり冬になると、だれも食べてくれません。ソータローは、そうめんの長老に「一年中食べてもらうには、どうしたらいいか?」とたずねます。そしてボタンつけの糸や、ギターのげんに挑戦しますが…。さて、ソータローは冬も活躍できる方法をさがせたでしょうか。

そうめんの町に住む私たちは、教えてあげたくなりますよね~。


もぐもぐ★自由研究&クラフト「もぐ★もぐ自由研究&クラフト」 

学研プラス

 

夏休みの自由研究におすすめの1冊。身近な食品を使って、楽しくておいしい研究をしてみよう!

空きビンで野菜を育てて観察したり、食品を使って工作をしたり、さまざまな自由研究の題材を紹介しています。難易度も表記されているため、取り組む目安にできそうです。楽しそうな内容を一部紹介します。
「無限ヨーグルト実験」「食べ物に絵をかこう」「フライドチキンのスパイスブレンド実験」「アルファルファを育てよう」

興味がわいたら、ぜひ図書館に借りに来てくださいね。