図書館職員のおすすめ

       
【8月のおすすめ本】

035695640000「恋歌 」
朝井 まかて/著 
講談社

 

幕末の江戸。主人公の中島歌子は実在の人物で、樋口一葉なども門下生として
通っていた和歌塾「萩の舎」を開いた人です。このお話の序盤は、門下生の花圃が
病床の歌子の部屋を整理している時に手記を見つける所から始まります。
歴史小説を読みなれていない人にとってはこの部分は聞きなれない言葉が多く、
なかなか読み進みにくいかもしれません。
しかし、この手記には彼女のこれまでの人生が鮮明に描かれていて、
どんどんひきこまれていきます。最初は、名のある宿屋の娘登世(歌子)が以徳という
静かで若く美しい剣士と出会い恋におちる。水戸に嫁ぎ、
同居する義妹に冷たくあしらわれながら、たまにしか会えない夫を
思いながら一生懸命生きる、せつない純愛物語のように話は進んでいきます。
しかし、中盤からは話がとたんに血生臭くなってきます。
歴史の転換期であるこの時期、水戸でも天狗党と諸生党が対立し
登世と天狗党の一員である以徳もその波にのまれていきます。
登世と義妹は投獄され、過酷な運命にさらされます。
その壮絶な牢獄生活の描写に、私もこの恐ろしい空間に引き込まれたような
感覚になりました。解放された後の人生も、この人がこういうふうに関わってくるのかと、
巧みな構成に驚かされます。この戦が生んだ復讐に次ぐ復讐。この憎しみの連鎖は
、どんどん続いていくのかと思いきや、晩年の歌子の決断には感心します。
この一冊で、胸がキュンキュンしたり苦しくなったり辛くなったり、もう最後まで
ぐぐぐっと感情を揺さぶられることでしょう。第150回直木賞受賞作です。

       


 
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「セカンドライフ、はじめてみました」

bonpon/著
大和書房

 

この本の著者は、bonpon(ぼん/ぽん)2人は夫婦です。
夫=bon、妻=pon、60代の夫婦です。若いころ二人は、
秋田県に素敵な家を建てて住んでいましたが、夫=bonが定年するのを機に、
秋田県の家を解体、仙台に移り住みました。
60代になってから、住み慣れた場所を離れ、新しい生活を仙台へと移した夫婦は、
「終の棲家」探し、「生活はシンプル最小限に!」と楽しみながら毎日を送っています。
夫婦の髪型はお揃いのグレーヘア(白髪)自然の色、
妻=pon髪の毛の色に合わせて丸いカットがとてもお似合いです。
髪の色が白くなると明るい口紅が似合うようになり、洋服のテイストも変わったそうです。
夫=bon、妻=ponは、お金をかけずに楽しむファッションをしているのが
夫婦円満の秘訣だそうです洋服のメーカーや値段も公開していますが、
お金をかけずにこんなにとてもお洒落できる2人は、とてもセンスのいい人なんだな、
と感じます。2人のお出かけのフアッションを紹介すると、
夫=bonが青と白のチェックのシャツを着ると、妻=ponは、
青と白のチェックのスカートを履き、どこかワンポイント同じにするとで、
統一感で輪をかけてお洒落になります。そんな2人が仙台の街を歩いていたら
、それは目立ちます。コーデのファッションスナップがインスタグラムで評判となり
「こんな夫婦になりたい」と話題の素敵な夫婦を参考にたくなる1冊です。

 

       


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「キキとジジ 魔女の宅急便 特別編その2」

角野栄子/作 佐竹美保/絵
福音館書店

 

児童文学のノーベル賞とも言われる『アンデルセン賞』を取られた角野栄子さんの本です。
この本は、大人ももちろん子ども達も大好きな「魔女の宅急便」の、
スピンオフ・シリーズの第2弾です!ある冬の日、人間のお父さんと
魔女のおかあさんの間にかわいらしい女の子が生まれました。
名前はキキ。この本は、キキが魔女になる前の物語です。
キキが生まれてまもなく、ゆりかごに飛び込んできたのが、
真っ黒くろの猫でした。キキのおかあさんが頼んでいた、注文どおりのオスの黒猫。
この猫がジジ。そのジジといっしょのあかちゃん暮らしが始まります。
も、人間と猫。月日が流れるのは同じですが、ジジはどんどん成長するのに、
キキは猫に比べてゆっくりです。といっても将来、魔女猫になるジジは他の猫より
ゆっくりでちび猫でしたが、キキがとってもあかちゃんなので、イライラの毎日です。
ゆっくり成長するキキの毎日の中で、声を出すと褒められ、
ハイハイができると褒められ、歩くと褒められる。そんな日常がいやになり、
家出をしてしまうジジ。さあ、このあとはどうなるのでしょうか?!
キキが魔女になるまで、ジジが魔女猫になるまでの、
心温まるお話です。どうぞ読んでみてください。

 

       


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「せかいでさいしょのポテトチップス」

訳/千葉茂樹   BL出版

 

皆さんポテトチップスを知っていますか?「好きな人?」と聞くと、
皆きっと手を挙げるでしょうね。では、はじめて作った人!
はじめて食べた人をしっていますか?それは、
料理上手なクラムさんのレストランへ現れた、こだわりやのホースフェザースさん
の「ポテトをどっさり食べさせてほしい」という注文から生まれました。
最初はくしがたにして、二度目は薄く切ってフライドポテトにして
だしたクラムさんでしたが、「ぶあつすぎる」「まだあつい、
それにちっとも味がない」と、お皿をつき返えすホースフェザースさん
3度もつき返されたクラムさんのムクムクと湧き上がったいたずら気分から
生まれたのが、4度目にして、こだわりやを「か・ん・ぺ・き・だ」と言わせた
新しいポテト料理。まさにポテトチップス完成の時です。
いまや世界で大人気のポテトチップスの始まりを味わってみませんか

 

       


【7月のおすすめ本】

人生の踏絵「人生の踏絵」

遠藤 周作/著
新潮社

 

キリシタンについて多くの著作がある遠藤周作氏の講演集です。
『沈黙』製作のきっかけとなった話や、
どうして小説を書いているのかなどを語っています。
禁教期、宗教弾圧に耐えて信仰を守った人がいる一方、
絵踏みをして転んだ人も多くいました。
そういった自身の信仰を棄てた人たちの側に、
遠藤氏は共感を覚えていたようです。
ユーモアをまじえた楽しい語り口ながら、
キリシタンの読み方を広げてもらえる一冊です。

       



45歳、10か月で35kgヤセた私の成功法則「45歳、10カ月で35kgヤセた私の成功法則」

西園寺 リリカ/著
講談社

 

今年の夏こそは、絶対に痩せるぞ!と決意されている方も多いと思います。
本書は、美容ライターの著者が様々な自らの体験に基づいて考えられたダイエット方法満載です。
自分のライフスタイルに合ったダイエット方法を取り入れて美容だけでなく、健康面についても見直してみませんか?たくさんのヒントが見つかるかもしれません。ストレスが多く過食になりがちな方、運動嫌いな方、これまで何をしても痩せなかったという方、オススメの一冊です。

 

       


いいからいいから「いいからいいから 5」

長谷川 義史/作
絵本館

 

あの『いいからいいから』についに5巻がでました!
おじいちゃんがいう「いいからいいから」は心なごみますよね。
今回の登場人物は宇宙人!どんなおはなしになるのでしょうか?
本のページを隅々までよく見ると、お約束の隠し味も各所にちりばめられています!
ぜひ、親子で読んでいただきたい1冊です。

       


つくって遊べる!小学生のおもしろ工作「つくって遊べる!小学生のおもしろ工作 3・4年生」

立花 愛子/著
メイツ出版

 

いよいよ夏休みがやってきます!
工作に何を作るか、候補は決まりましたか?
この本には身近な廃材を使用した水陸両用車や、ゴムライフル!
作って遊べる工作が盛りだくさんです!
小学校3・4年生向けですが、アレンジ次第で、
創作できる内容になっていますので、
他学年の子どもたちへもおすすめしたい1冊です。
自分の興味が持てる素敵なものを沢山見つけて
楽しい夏休みを過ごしましょう!

       


【6月のおすすめ本】

osusume201806-1「ヲトメノイノリ」

石田 千/著
筑摩書房

 

女性ならば誰もが「こんなこと思ったことがあったなぁ」「あー、この気持ちわかる!」
と、心がポッと温かくなるようなお話ばかりです。
主人公は6歳から76歳までの“ヲトメ”たち。劇的な事件が起こるわけではありません。
でも、一途に生きる彼女たちの日常は、そばにいてそっと肩を抱きたくなるような、手をつなぎたくなるような、そんな優しい心を抱かせてくれます。
さてさて表題作「ヲトメノイノリ」の主人公、76歳の老舗佃煮屋の女将、潮子さんの願い、それは一度も弾いたことのないピアノで「乙女の祈り」を弾くこと。
家族も町内の人々も巻き込む潮子さんの大奮闘と、悩みながら潮子さんを指導するゆり子先生の成長の物語はどんな結末を迎えるのでしょうか?
ヲトメ(乙女)とは、年齢とは関係なく毎日を懸命に生きる女性すべてのことを指す言葉なのかも知れない・・・と甘い思いにさせてくれる一冊です。

       


osusume201806-2「ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた」

高橋 源一郎/著
集英社

 

4人の小学生が夏休みに「くに」をつくろうとしたら・・・。
「くに」には、何が必要で何が要らないのか。
個性豊かで知的な大人たちとの関わりの中で主人公は考え行動していきます。
「くに」作りに興味を示す女の子の閑寂な一家がこれからどうなっていくのか
キャラメルの空き箱をくれた男の人と、また時間や空間を超えて会うことができるのか。
現実の「くに」のこれからとともに、物語の「くに」の行く末を想像したくなります。学校での朝の読書にもおすすめです。

 

       


osusume201806-3「アナゴたいそう」

うさやま みさこ/作 みうら あや/絵
鈴木出版

 

みなさんは「チンアナゴ」を見たことがありますか?
水族館で、いま人気のお魚です。
アナゴ科で全長40㎝ほど、成魚には黒い点があり、顔つきが日本の犬の「チン」に似ていることからこの名前がついたそうです。
日本では高知県以南に分布しています。
半分砂に埋まって、水の中でゆらゆら揺れているチンアナゴたち。
さあ、アナゴたいそうがはじまります。
「右を向いたり左を向いたり上を向いたり下を向いたり……たのしいな
つぎは2匹で ハートを作ります それから………のばしてのばして もとどおり みんなそろって こんにちは!!」
みんなで泳いでいる姿が、とてもユーモラスに描写されています。
ぜひ、子供さんと一緒に見て楽しんで下さい。

       


osusume201806-4「動物たちは、お医者さん! ‐自分で自分を治すすごい力!‐」

アンジー・トリウス/文 マーク・ドラン/文
フリオ・アントニオ・ブラスコ/絵 古草 秀子/訳

河出書房新社

 

人間は、怪我をしたり病気になったりすると、病院に行ってお薬をもらうけれど、自然の中で生きる動物たちは、いったいどうしているのかな?
動物たちは、それぞれ生きるために必要な『自分で治す力』を持っています。そして、暮らしやすい環境を整えるために、すごい『技』を使います。
例えば、“オマキザル“は、ノミやダニなどの虫よけを作ります。数種類の植物を混ぜ合わせて、皮膚にこすりつけるそうです。他にも、毒の特効薬、ミネラル補給に岩を食べる、さらには日焼け止めを塗る動物まで・・・。
14種類の動物たちの、生態とユニークな治癒力を、分かりやすい文と絵で紹介している本です。