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本の紹介

図書館職員おすすめ

    2024年11月

    「グレイスは死んだのか」
    赤松 りかこ/著
    新潮社
    健康そうにみえるが、確実に死にむかっている犬のグレイス。その原因を模索する獣医。それを見守るグレイスの飼い主で馬の調教師の男。物語は主にその2人と1匹で作られています。男は治療のために大金を支払い、一見飼い犬の事を心配しているように見えますが、どこか愛情に欠けています。男はこれまで暴力で動物との主従関係を築いてきた事、過去に深山でグレイスと遭難し、大けがをして死にかけた事を獣医に話します。男は傷を負い、人間と隔離されたその場所で男が生きぬくには、グレイスの存在が不可欠となってしまい、これまでの主従関係が一転してしまいます。「動物との共存」という言葉は人間の都合で作られた言葉なのでは・・・・と考えさせられる作品です。
    「愛しさに 気づかぬうちに」
    川口 俊和/著
    サンマーク出版
    本書は「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの第6弾。喫茶「フニクリフニクラ」にはある座席に座ると望んだとおりの時間に戻れるという都市伝説があった。噂をききつけて訪れた人は、めんどくさいルールに一度は躊躇するのですが、やはり、後悔を残すよりは・・・、とウエイトレスの数からコーヒーを淹れてもらい望む時間に戻っていきます。今回は未来の自分を確かめに行くお話と愛する人に感謝と本心を伝えるために過去に戻った奇跡のお話が4話収められています。
     あなたは過去に戻るとしたら、いつに戻りたいですか?
    「ほんとにともだち?」
    如月 かずさ/作
    高橋 和枝/絵
    小峰書店
    いっしょにいても別々に遊んでいて、あまりしゃべらないし、そんなに笑ったりもしない、まあくんとたんくん。
    ある日まあくんは、お姉ちゃんから「ふたりは本当にともだちなの?」と聞かれ、本当に
    ともだちなのか?と考えます。
    まわりを見渡すと、わいわい笑いあって遊ぶクラスの子どもたちや、時々話をするけど、
    じっと釣りをするお父さんとおじさん。
    ともだちの形はいろいろあるな~!
    ともだちって良いな!と温かい気持ちになる本です。
    「ひき石と24丁のとうふ」
    大西 暢夫/著
    アリス館
    岩手県二戸市の人里離れた山の中。小山田豆腐店の小山田ミナさんは90歳を超えて、ひとりで豆腐をつくり続けています。大豆を挽いているのは、100年以上前から使われてきた昔ながらの“ひき石”(石臼)。目が不自由で、ぼんやりとしか見えないけれど、大豆をすり潰すときのゴロゴロという重いひき石の音と力加減で、大豆の状態も分かるというミナさん。大豆を挽くだけでも6時間かかりますが、休んではひき石を回し、お茶をすすってはひき石を回し、時間をかけて日々豆腐を作ります。作業の様子、ミナさんのやわらかな表情、立ちのぼる湯気や窓の外の雪景色。その場で一緒にミナさんの話を聞いているような気分にもなる写真はどれも温かく、著者の優しいまなざしにあふれています。

    2024年10月

    「明智恭介の奔走」
    今村 昌弘/著
    東京創元社

    神紅大学ミステリ愛好会の会長である明智恭介と助手の葉村譲が挑む全5話の軽快なミステリ短編集。
    明智は受けた依頼や商店街やバイト先など、大学生活の中で起きた身近な謎を解き明かしていきます。謎解きのためのピースを集めれば集めるほど謎は深まっていき、二転三転しますが、いくつもちりばめられたピースがひとたびはまり始めると、事件は一気に終結を迎えます。
    葉村と明智のかけあいが面白く、謎解きの楽しさも凝縮されています。短編5話を一気に読むもよし、1話ずつ味わって読むもよし。葉村君のように明智恭介の助手になったつもりで楽しんでほしい1冊です。
    「離乳食・幼児食困ったら読む本!-はじめてママ&パパ-」
    上田 玲子/総監修
    主婦の友社

    離乳食がスタートする生後5~6か月。赤ちゃんにとってもいよいよ食の世界が始まります。そんな離乳食ですが、初めての離乳食に何をどうしていいのか困る親御さんも多いのではないでしょうか。
    「栄養バランスは?」「アレルギーは大丈夫?」「全部手作りじゃないとダメ?」など、数えきれない離乳食や幼児食の心配ごとに、各分野のエキスパートたちが強い味方となって教えてくれます。
    これから離乳食が始まる方、今離乳食や幼児食に困っている方、必見の一冊です。
    「ふしぎなつうがくろ」
    花里 真希/さく
    石井 聖岳/え
    講談社

    小学1年生のひろとの通学路で起こる不思議な一年間のお話です。昨日までお母さんと一緒に登校班の集合場所へ行っていたひろとは今日から一人で向かいます。春には急にぐんぐん伸びるタケノコ、夏はセミ、秋は落ち葉の山での体験、冬には知らない子との出会い。いつもと変わらない通学路なのに不思議な場所。そこで体験したことを登校班のお兄さんやお姉さんに話すと、みんなも体験しているようです。みんながひろとを見守ってくれていて、読んでいると心があたたかくなる本です。
    「にぼしとかつおの子どもあんぜん絵本」
    くまみね/絵
    舟生 岳夫/監修
    ポプラ社

    小学1年生の双子のネコ、にぼしとかつおが見舞われる危険の数々…。
    ひとりで過ごす時間が増え、行動範囲が広がると犯罪被害や事故などの危険性が高まります。「あやしいひとってどんなひと?」「こんな時どうするの?」と自分で考えたり、親子で話し合ったりすることで、自然と自分を守るための知識が身に付きます。
    クイズ形式になっているので、楽しみながら読めて、安全のルールを学べる1冊です。

    2024年9月

    島原城まるわかりブック
    吉岡 慈文/監修
    島原城築城400年記念事業実行委員会/発行  長崎文献社/販売


    今年、築城400年を迎えた島原城にまつわるいろいろな情報をつめこんだ珠玉の一冊です。71ページと薄手ながら1ページに1つのトピックがあり、語りかけるような説明とたくさんの写真・イラストで読みやすい構成になっています。
     地元ではお馴染みの島原街道(殿様道路)に、島原市なのに布津坂や堂崎坂といった南島原市の地名のついた坂がある由来や、島原天草一揆の時の島原城周辺の動きなど、南島原にも関わりが深い話題も。島原城から島原半島の歴史をつぶさに知ることができます。特に3章「歴代城主列伝」では、19人の城主の人生を通して250年余り続いた城の営みがより身近に感じられるのではないかと思います。
     作者は大人から子どもまで手に取れる本を目指されたそうで、みなさんもぜひ“郷土史”だと肩ひじ張らずにページをめくり、知らなかった故郷の歴史を楽しみましょう。
     
    四ツ山鬼談
    嗣人/著
    竹書房


    土地の染み、人を祟る魔。ここではそれを〈鬼〉と呼ぶ―――
    どんな歴史にも、煌びやかな栄華ばかりではなく、その裏に、語り継ぐことを良しとしない悲惨で凄惨な出来事があったということを忘れてはならない。一瞬ゾクッとした冷たい感覚が背筋を走るも、やるせなさや切なさが残る、不気味で不思議な怪鬼譚。
    実在する土地、熊本県荒尾市。かつての炭鉱と競馬場と干潟の町、そして著者の故郷が舞台となった全11編を収録。そう、これは、奇怪な幻燈のごとき鬼の噺である――…。
     
    みちくさ
    さとう わきこ/作・絵
    偕成社


    学校の帰り道、ちょっと道草して帰ろうと思った少年。
    道草といってもただの道草ではなかったのです! 草のおばけに出会ったり、マンホールの蓋が縄跳びしていたり・・・。次々と出くわすおかしくて不思議な道草体験。うちに帰り着くまでに、さらにいろんなことが起こります。
    近頃では、防犯のため”道草“を体験できない子どもたちがほとんどだと想像しますが、もし道草ができて、こんなに楽しい不思議なことが起こったら、夕食時の家族の会話もはずむことでしょう。想像力が豊かになるような「みちくさ」を、ぜひ親子で絵本を開いて、体験してみませんか。
    あした話したくなるおもしろすぎる学校のひみつ
    山口 正/監修   朝日新聞出版/編著
    朝日新聞出版


    「キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン」みんな、一度は聞いたことがあるチャイムの音。授業の始まりや終わりを知らせる音は実は‥!?学校の七不思議は、実は『七つ以上』ある!?英語ができれば世界の『〇〇』の人と話せる!?など、学校の「へえ~」な話がたくさん載っています。
    夏休みが終わり、いよいよ2学期が始まりました。1学期よりさらに学校を楽しむために、学校のひみつを探してみよう!
    読み進めていくと、みんなもきっと誰かに話したくなる!
    そんなこれからの学校生活が楽しくなる一冊です。
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